お知らせ
News
-
2025.05.30赤ちゃんのおむつかぶれ外来
赤ちゃんの
おむつかぶれ外来
原因と症状
おむつかぶれの原因は、汗、うんち、おしっこで、おむつの中が蒸れることです。赤ちゃんの肌はとてもデリケートで敏感です。
そのため、おむつの中の湿度が高くなるとおしりの皮膚がふやけて、傷つきやすい状態になります。
その状態のまま、長時間おむつをつけていると、おむつが擦(す)れる部分に小さな傷ができて、おしっこに含まれる尿素や塩素、便に含まれる細菌などが入り込んで、皮膚炎を起こします。
特に、下痢の時は刺激が強いので、そのままにしておくと、おむつかぶれになりやすいです。
おむつかぶれの主な症状は、おむつが触れる部分の肌にブツブツの小さな発疹ができたり、赤くただれたり、ひどい時には、皮膚がただれて血がにじみ出ることもあります。
また、うんちやおしっこのたびに痛くなるので、赤ちゃんの機嫌も悪くなり大泣きするようになります。
長い間おむつを濡れたままにしているとおむつかぶれになりやすいので気を付けましょう。
治療
まず、お尻や股が汚れたら、強くこすらないようにしてやさしく拭き取ります。
おしりが汚れたら早めにきれいにすることが大切です。
汚れが強いときは、シャワーで洗い流したり、洗面器にぬるめのお湯をためて洗うようにすると、痛みを和らげてきれいにすることができます。
洗った後は、よく乾かし、おむつかぶれ用に亜鉛華単軟膏や白色ワセリン軟膏を処方いたしますので、患部に塗るようにしましょう。
これらは皮膚をうんちやおしっこから保護するバリヤーの役割をしますので、皮膚が隠れるようにたっぷり塗るのがコツです。
ステロイド外用剤は、カンジダ皮膚炎を増悪させることがありますので、おむつかぶれには控えて下さい。
ご家庭で気を付けること
おむつかぶれは、皮膚を清潔に保つことが大切です。
お尻やおまたをきれいに拭いて、いつも皮膚が乾いているようにしてあげましょう。
布おむつと紙おむつでおむつかぶれになりやすいなどの違いはありません。
布おむつの方がおむつかぶれになりやすいと思われていますが、こまめに手入れをしてあげれば、紙おむつでも布おむつでもおむつかぶれにはなりにくいです。
ただし、紙おむつは長い時間つけていても大丈夫と言われていますが、うんちをしているようであれば、早く交換するようにしましょう。
おむつはゆったり着けてあげましょう。
もし、皮膚がかぶれてしまったら、おむつ替えのたびにしっかりとおしりを洗ってしっかり乾かすことが大事です。
ベビーパウダーは、かえって皮膚の刺激になることがありますので、控えるようにしましょう。
このような時は
もう一度受診しましょう
症状に応じて亜鉛華単軟膏や白色ワセリンなどの塗り薬を処方しますが、おむつかぶれと似た症状でカンジダ皮膚炎という全く違う病気があります。
おむつかぶれは、おしっこやうんちが皮膚と接触している部分でしか炎症が起こりませんが、カンジダ皮膚炎は、おむつが当たっていない股の間まで湿疹やかぶれができるのが特徴です。
おむつかぶれの治療をしているのになかなか治まらない時は、再度受診してください。
その場合は、おむつかぶれがカンジダ皮膚炎に変わってきた可能性があります。
カンジダ皮膚炎は、カンジダ菌というカビが原因ですので、抗真菌剤を使用するときれいになります。
カビの治療にステロイド外用剤を使うと、カンジダ皮膚炎が悪化しますので要注意です。
塗り薬を1週間使用してよくならない時は、再診してください。