視機能・視力
(どのくらい見えている?)
新生児(生後1か月未満)では、視力は0.03といわれていて、ぼんやり見えています。
色覚はまだありませんが、授乳時、母さんの顔は見つめてくれます。
生後1か月で、大きなものを見つめる「固視」ができるようになります。
生後2か月で、色覚が出てきます。
生後3か月で、人や手を追いかける「追視」ができるようになります。
ただ、まだ両眼の共同運動ができないので、一見すると斜視の様に見えることもありますがまだ心配ありません。
生後4か月で、両眼で立体視することができるようになります。
生後6か月で、視力0.1~0.4になります。
1歳半で、視力0.25~0.5になり、遠くのものが見え始めます。
鼻涙管閉塞
鼻涙管は、まぶたの内側と鼻の奥をつなぐ管で、涙はその管を流れる仕組みになっています。
鼻涙管閉塞は、乳児の6~20%にあるとされ、頻度は比較的高く、症状は流涙(泣いてないのに涙が出る)と眼脂(目やに)です。
治療は、
・涙嚢マッサージ(涙嚢という涙が溜まる部分を優しくマッサージする)
・抗菌薬の点眼薬
です。
鼻涙管は成長に伴って生後2~3か月で開通し、鼻涙管閉塞のほとんどは自然治癒します。
生後3か月になっても続くようであれば涙道ビジーという処置が必要なこともありますので、眼科に御紹介します。
睫毛内反(しょうもうないはん)=逆さまつ毛
下まぶたのまつげ(睫毛)が、結膜(白目)や角膜(黒目)に接している状態で、乳児の約半数にみられます。
乳児はまだ顔の骨が発達途上で、特に鼻根部が平坦で幅が広いことでまつげも眼球に向かって生えてみえることがあります。
多くの場合、顔の骨の発達に伴って2~3歳までに自然治癒します。
大人のまつげと違って、乳幼児のまつげは柔らかいので、結膜や角膜に傷はつきにくいです。
ですので、充血などなければそのままで大丈夫です。
充血や涙っぽいなどあればまずは当院を受診してください。眼科を御紹介します。
稀ですが、先天的緑内障の場合に角膜(黒目)が大きくなって逆まつげが目立つ場合があります。
お母さんがみられて角膜が大きく感じる場合や涙っぽく感じる場合にも、当院を受診してください。眼科を御紹介します。
眼球結膜出血
分娩の際に外力が加わることで静脈のうっ血が起こり、眼球結膜(しろめの部分)に出血がみられることがあります。
生後1か月頃までには自然に消えます。
落陽現象
太陽が地平線に沈んでいくように、黒目が「下のまぶたに隠れる」ように下の方に沈んでしまうことを、落陽現象といいます。
正常新生児でも生後1か月以内で約2%の児に起こると報告され、通常2~3か月、最長でも6か月には消失します。
一方、神経学的異常兆候としての落陽現象は、水頭症や頭蓋内圧亢進など神経学的異常に合併することがあります。
落陽現象が続く場合はご相談下さい。

WEB
WEB
オンライン