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2025.07.10第7回 かぜの咳は薬ではとめられません
かぜの咳って、薬のんでもすぐにはとまりません。
理由① 咳は体の防御反応の1つであり、薬ですぐに止めることはできません。
咳は、気道にある異物や細菌・ウイルス、痰などを体外に排出しようとする正常な生体の防御反射です。咳を出すことで病気を治そう、治そうとしているのです。咳を無理に止めることは体の防御反応を妨げ、病気をこじらせることにもなりかねません。ふつうのカゼの咳なら、10~2週間で治まります。
理由② 「咳が出る時は、咳止め薬を飲みなさい」と記載のある正式な小児科の医学書、論文はありません。
咳止め薬が小児に効果があったという医学的研究・データもありません。
咳止め薬で小児の咳を抑えられたという、科学的・医学的な研究データはありません。
逆に、「咳止め薬を飲んだグループ」と「咳止め薬を飲まなかったグループ」を比較して、
咳が出る期間は変わらなかった(咳止めを飲んでも効果なし)という研究データがある程です。効果がないどころか、副作用だけが残ります。
咳止めではなく、痰を出しやすくし咳を切れやすくする薬はあります。
理由③ 咳嗽に関するガイドライン、小児気管支喘息ガイドライン
咳嗽に関するガイドラインには、
「中枢性鎮咳剤は、咳嗽の特異的治療にはなり得ない(特効薬なし)」、
小児気管支喘息ガイドラインには、
「中枢性鎮咳剤は呼吸抑制作用があるので、発作時には禁忌(使用禁止)」
と記載があります。かぜの咳は薬ではとめられません。その代わり、出しやすく切れやすくする薬は症状を和らげてくれます。