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2025.06.01第4回 解熱剤(熱さまし)の使い方
お子さんが高熱を出したとき、解熱剤を使っていますか?
「熱さましを使っちゃダメ」と思っている親御さんが時々いらっしゃいますが、使ってもらって大丈夫ですよ。世界の有名な小児科の教科書には、カゼの治療の中で「安静と解熱剤」と書いてあるくらいです。
(ちなみに、咳止めと言われている薬は、外国ではふつうは使いません。日本には咳止めと言われている薬はありますが、名前だけで、咳を止めるエビデンスはまったくありません。)
また、逆に、熱さましは6時間間隔が空いたら次が使えるので、熱が出てる間は6時間おきに熱さましを使う親御さんも稀にいらっしゃいます。間違いではないですが、6時間たったからと言って眠っているお子さんを起こしてまで解熱剤を使う必要はありません。
40℃出たから脳に障害が生じる、ということはありません。
カゼの場合、発熱はウイルスと戦うための防御反応ですので、必ずしも下げる必要はありません。
しかし、わが子が熱を出しているのに、何かしてあげたいと考えるのが親心というものです。
ですので、解熱剤を使う目安として、次のようなお話をしています。・38.5℃以上で、元気がない時(水分が取りずらい時、眠りにくい時など)に使いましょう。
・38.5℃以上あっても、水分が取れていて、眠れていれば、急いで使う必要はありません。解熱剤は、使ったとしても必ずしも平熱になるわけではありません。1.0℃くらい下がったら効果があった思ってください。
解熱剤以外では、首元や腋を冷やしてあげるのはとても有効です。
熱の高さよりも、水分が飲めているか、呼吸の仕方が苦しくないか、顔色が悪くないか、ということの方が重症度に関わりますのでそれらが悪ければ病院受診してください。