祇園ふたばこどもクリニック
広島市安佐南区の小児科
祇園ふたばこどもクリニック
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小児科、循環器小児科
〒731-0137 広島県広島市安佐南区山本三丁目1-12
Tel. 082-871-7770
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お知らせ
News

  • 2025.08.09
    赤ちゃんのお肌・皮膚の外来

    赤ちゃんのお肌・皮膚

    の外来

     

    赤ちゃんの皮膚は色々な色を呈することがあります。

     

     

     

    黄色

     

     

    胆汁うっ滞性肝疾患

    (胆道閉鎖症)

    皮膚はどす黒い黄色を呈し、便の色調は、黄白色~白色~灰白色を呈することが多いです。

    母子手帳の便色カードを参照し、1~3番の場合はすみやかに専門医にご紹介します。

    また、血液検査で、ビリルビンや肝臓・胆道系等の精査もできます。

     

     

     

    母乳性黄疸


    生後1か月頃にみられる黄疸の大部分は母乳性黄疸で、眼球の白い部分(眼球結膜)は黄色に染まり、皮膚はオレンジ色様の色調になります。

    母乳性黄疸であれば、2~3か月で改善することが多いので、母乳はそのまま続けてください。

    ただ、便の色が正常を呈する胆汁うっ滞性肝疾患もあるので、母乳性黄疸を疑っていても、必要に応じて検査を行い、以後もフォローが必要です。

     

     

    新生児ざ瘡・

    乳児脂漏性皮膚炎

    (乳児湿疹)

    これらはまとめて乳児湿疹と呼ばれます。

    新生児ざ瘡は、新生児の顔面に生じる、思春期に見られる尋常性ざ瘡(ニキビ)様の発疹です。


    乳児脂漏性皮膚炎は、生後1~2か月頃からの皮脂腺が活発な時期に、頭部、顔、眉毛、耳、首に生じやすい湿疹です。

    黄色のベタベタしたバターの様な湿疹やそれが乾燥して痂皮(かさぶた)になったり、悪化すると赤みが強い紅斑、丘疹、膿疱、びらん(ただれ)を形成したりします。

    乳児は汗腺の密度が高く新陳代謝も活発なため汗をかきやすく、汗疹(あせも)ができやすかったり、また、お風呂で洗い方が優しすぎて、汚れや皮脂が落ちきれなかたりして、乳児湿疹が生じます。

    対策はスキンケアが基本であり、外用薬が必要ならないことも多いです。

    お風呂では石鹸をよく泡立てて、顔も耳も含めて全身を擦らないように手で洗います。そして泡が残らないように流します。顔も「ガーゼで拭くだけ」ではなく、石鹸で洗い、シャワーで洗い流しましょう。

     

     

    炎症が強い場合は、ステロイド外用剤を使用する場合もあります。

     

    衣服は吸湿性のある柔らかいものを選び、汗をかいた場合にはこまめに汗を拭きとったり、着替えさせてあげましょう。

    赤ちゃんは汗をかきやすいため、着せすぎには注意しましょう。

     

     

     

     

    白色

     

     

    稗粒腫

    (はいりゅうしゅ)

    (ひりゅうしゅ)


    生まれた時から顔、特に眼や口の周りに密集して、頬や顎にもパラパラ見られる直径1~2mmの白い発疹です。新生児特有の生理的なものです。角質層(ケラチン)が表皮の中に取り込まれて袋状になったものです。2~3週間で自然に消失します。

     

     

    鼻皮脂(脂腺肥大)


    稗粒腫と間違いやすいですが、鼻皮脂は鼻にできる白い小さい発疹です。これも新生児特有の生理現象です。皮脂が毛孔に溜まって白く見えます。1か月以内に消失します。

     

     

    白色斑

    メラニン色素の欠乏による白い斑点で、先天性と後天性があります。

    先天性の代表例では、脱色素性母斑、限局性白皮症などは合併症はありませんが、線状の伊藤白斑や、結節性硬化症などは眼や脳にも合併症がある先天性の病気である可能性があり、皮膚科を御紹介します。

    後天性のものは、ゆっくり拡大したり、自然に消えたり、湿疹の治った後に出たり、症状は多彩です。皮膚科を御紹介します。

     

     

     

     

    赤色

     

    サーモンパッチ

    新生児の10~30%にみられ、ほぼ生理的なものです。前額部(おでこ)、眉間(みけん)、上眼瞼、鼻背(鼻筋)、人中(鼻の下)に好発する境界不明瞭な淡紅色斑です。

    前額部のサーモンパッチの自然消退率は、1歳半で80%、3歳で90%、9歳で95%です。
    1歳半を過ぎても消えない場合は、専門医に紹介します。
    レーザー治療の対象になることがあります。

     

     

     

    ウンナ母斑

    サーモンパッチ同様、新生児の10~30%にみられ、ほぼ生理的なものです。
    後頭部の紅色斑で、成長すると毛髪に隠れるため治療の対象にならないことがほとんどです。
    自然消退率は50%。3歳になって後頚部にくっきり残っているようであれば、レーザー治療の対象になることがあります。

     

     

     

    乳児血管腫

    (イチゴ状血管腫)

    生まれたときにはなかったのに、生後1~2週から出てくる、血管の良性腫瘍です。
    生後6か月~1歳くらいまでは徐々に大きくなりますが、1歳以降は少しずつ縮小し、7歳頃までには赤みも消えることが多いです。
    ただ、血管腫のタイプによっては消え方の程度が異なり、もともと平らに近いものはほぼ跡形なく消えますが、大きく膨らんだものは、小さくはなりますが、完全には消えず、皮膚のたるみや皺、瘢痕や赤みが残ります。

     

     

    また、眼や鼻の近くにあったり、おむつの部位にあったりすると、視力障害、呼吸障害、出血したり潰瘍になって痛みを伴うなど支障が出てくることがあります。

    生後6か月未満ならまだ今後さらに大きくなることが予想されますので、内服治療やレーザー治療をすることもあります。

     

     

     

    毛細血管奇形

    (ポートワイン母斑、

    単純性血管腫)

    生まれつき顔や体にみられる、広い濃い赤いあざです。
    自然消退することはなく生涯残るだけでなく、面積が広く色調が濃いものは次第に肥大し、隆起することもあります。
    早目のレーザー治療が薦められています。

    また、眼の中や脳にも毛細血管奇形がある場合があり(Sturge-Weber症候群)、眼科や脳神経外科など総合病院での精査も必要です。


     

     

     

     

    おむつ皮膚炎

    便や尿によって起こる接触性皮膚炎で、まずはスキンケア、頻回のおむつ替えを心掛けましょう。
    皮膚がただれている場合はおしりふきで拭きすぎると痛いので、洗面器にお湯をためて洗うのがお勧めです。
    ステロイド外用剤はカンジダ感染症を引き起こすので、まずはワセリンや亜鉛華単軟膏外用で皮膚を保護しましょう。

     

     

     

    乳児寄生菌性紅斑

    (乳児皮膚カンジダ症)

    カンジダによる皮膚感染症で、おむつ内の高温多湿の環境や発汗が多い部分、ステロイド外用剤使用部位に発症しやすいです。おむつ皮膚炎と同様にスキンケアを心掛け、抗真菌薬を外用しましょう。

     

     

     

     

    茶色

     

    扁平母斑

    出生時や生後1か月頃に見られる平坦な褐色斑で、3~4個までであれば多くの人に存在する。大きさは数mmから体全体に及ぶ広範囲まものまであります。自然に消えることはほとんどありません。悪性化はしません。レーザー治療で扁平母斑が完全に消える確率は低く、再発も多いとされています。

     

     

     

    フェオレ斑

    扁平母斑様の褐色斑であり、『直径5㎜以上のものが6個以上ある』場合、カフェオレ斑と呼びます。この場合、神経線維腫症1型(レックリックハウゼン病)という、皮膚、神経、眼、骨などに様々な症状を引き起こす遺伝性の病気のことがあります。総合病院の小児科・皮膚科へ御紹介します。

     

     

     

    脂腺母斑

    出生時より頭皮や前額部にミカンの皮の様な黄白色のデコボコの表面の脱毛斑として認められます。思春期以降に隆起し、成人以降に二次性腫瘍を生じることがあるため、基本的には局所麻酔可能年齢になったら外科的に切除術が原則です。皮膚科を御紹介します。

     

     

     

     

    青色

     

    蒙古斑


    出生時あるいは新生児期より認める、臀部や背部にある青いあざで、日本人の98~99%に見られます。徐々に色調は薄くなり、7才くらいまでには自然に消えることが多いです
    が、濃い青色の場合は消えないこともあります。臀部や背部以外に認める異所性蒙古斑や、色調が明らかに濃い場合、手首や手の甲など目立つ場所にある場合などは、レーザー治療を行う場合もあります。その場合は皮膚科を御紹介します。

     

     

     

     

     

    太田母斑(顔面)

    片側の額、眼瞼、頬、こめかみ、側頭部に現れる青色斑で、生後すぐにはわかりにくいですが、数か月以内に現れ、次第に濃くなり範囲も広がります。

     

    自然消退は期待できず、年齢とともに色調は濃くなりますので、早期のレーザー治療の適応です。皮膚科を御紹介します。

     

     

     

     

    黒色

     

    色素性母斑

    <先天性色素性母斑>

    新生児期から見られる大きな黒いあざで、大きさは数mmから体表の大部分を覆うものまで様々。

    成人で直径が20cm以上、乳幼児の場合は頭部で直径9cm以上、体幹で直径6cm以上の色素性母斑を巨大母斑と言います。このような巨大なものは悪性黒色腫(メラノーマ)発症のリスクが高い(3~9%程度)とされており、早期に母斑を切除することが望ましいとされています。

    <後天性色素性母斑>

    3~4才頃から生じて、徐々に増加し、生涯で数個~数十個程度生じます。大きさは10㎜を超えない程度がほとんどです。小さくていわゆる「ほくろ」です。

     

     

     

     

     

     

     

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